①「あーもんどさん」の文章集約(PDF版)
【元気】
あーもんどさんは、私(元気)が罹患しているパーキンソン病の患者として大先輩にあたる方です。もうかなり前になりますが、私がこの病気を宣言されて間もないころ、いったいどのような人生が待っているのだろうと不安でいっぱいだったときに、私は、むさぼるようにあーもんどさんが書かれた文章を読みました。そこには、十代で罹患し、一生といっても過言ではない時間をこの病気と歩んでおられる、まさに生の生きざまがつづられていました。その生きざまは、圧倒されるほど美しさにあふれていました。この度、あーもんどさんが書かれたこれまでの文章を集約され、このたびiBook Storeから正規に刊行されました。(無料)
多くの方々にご一読いただきたいと想い、あーもんどさんの許可を得て、「げんきなこホームページ」でも紹介させていただくことなりました。(元気)
【きなこ】
17歳で発症。パーキンソン病歴52年。
あーもんどさんは、わたしが知っている患者さんの中でも、もっとも病歴の長い方のお一人です。
でも、いつも戸惑うのは、あーもんどさんの実年齢と、わたしの頭の中にあるあーもんどさんのイメージが結びつかないこと。
感受性豊かで、聡明で繊細で、ちょっと影があって、そしてキュートでかわいいフランスの女の子。これが、わたしのあーもんどさんのイメージです。
ずっと以前に見たフランス映画の「アメリ」。ストーリーは忘れてしまい、記憶にあるのは、主人公アメリのキュートさばかりなのですが、あーもんどさんがフランス映画がお好きだと知って以来、わたしの中のあーもんどさんのイメージは、アメリと重なっています。
先日、あーもんどさんとお電話していたら、とても感動したことがありました。
「わたしの人生は、しあわせだった」
あーもんどさんが、きっぱりと言われたのです。
感動しながら、「どうしてそう思われるのですか?」とうかがったら
「病気になるということは、誇りを失うことだと思うの。わたしは、その誇りを取り戻すことができたから、しあわせな人生だった」
胸打たれながら、「どうしたら、誇りを取り戻すことができるんでしょう?」とお尋ねしたら、
「好きなことを見つけて、そのことを精一杯するの。そうすると、楽しくなってきて、また誇りを取り戻すことができると思う。」
そして、「私にとっては、文章を書くことがそうだった」と言われました。
「いい文章を書きたいと思ったら、いい人生を生きなさい」と、以前、ある小説家の方が言われていたのを聞いたことがあります。
あーもんどさんは、「書くこと」をお仕事になさってきた方ではありません。
でも、あーもんどさんの文章は、あーもんどさんと同じように個性的で魅力的です。
お読みになれば、一読了解されると思います。
あーもんどさんの文章の1ファンとして、どうか、たくさんの方が、あーもんどさんの世界を感じてくださることを、わたしたちも願っています。 (きなこ)