甘いもの、好きなんよ。
お饅頭、ぜんざい、おはぎ。
あんこはね、こしあんより、つぶあんが好きじゃね。
甘いもの、いい思い出もあるんよ。
むかしね、好きじゃった人と、神社の縁に座って、一緒にシャッポ焼き食べた、とかね。
なんでだったかね、偶然一緒に帰りよったんじゃけど、おなかすいたね、ちょっと食べて帰ろうかって、あの人が買ってくれてね。
え? それは特別甘いシャッポ焼きだったでしょう、って?
いいや、味なんか、全然わからんかったいね。
15じゃったかね、初恋じゃったからね。
シャッポ焼きが入っちょった茶色い袋も、ずっと捨てられんかったんよ。
かわいいじゃろ。
その袋、まだ持っちょるかって?
そりゃ、さすがにないねぇ。
あら、あんたも、シャッポ焼き、持って来てくれたんかね?
まぁまぁ、そりゃぁ、うれしいねぇ。
今日、時間、あるの?
じゃあ、今、お茶入れるから、ゆっくりして行ってちょうだいよ。
(絵、大上克己さん)(きなこ)
♪絵をクリックしたら、五橋渡りをお聴きいただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=G5-dFjFXQYE
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スミピー (水曜日, 18 10月 2017 02:24)
げんきなこさん、こんばんは!
あれ??きなこさん、今日は広島弁?版落語口調なんですね(笑)
15のきなこさんが味の記憶がなくなるくらいドキドキ緊張され神社の縁でシャッポ焼きを初恋のお相手さんと食べられた光景が目に浮かんでくるようでした。
今元気さんと並んでシャッポ焼き食べられたらきっと心地よく温かな安心の気持ちでそれはそれでまた逆にあまーく深ーい幸せな味がするのでしょうね。袋は気づいたらいつのまにかゴミ箱の中かも知れませんが…失礼(笑)
僕はたった今目が覚め深夜にも関わらずクリームパンを食べてしまい、太平洋を横断出来そうなくらい航海(後悔)しているところで味も袋の存在も何もかも忘れてしまいたい気持ちですが(苦笑)
すみません…純な乙女の初恋の味と欲望に負けてしまった食いしん坊万歳の後悔の味を比較してしまい…収まりがつかない文章になってしまいました(汗)
では、お茶いただきますm(_ _)m(笑)
きなこ (水曜日, 18 10月 2017 12:44)
スミピーさん
こんにちは♪
このお話、私の体験談ではないんですよ。
大上さんの似顔絵を見ていて、ぽわんと思い浮かんだ物語なんです。
あんこ好きは、わたしの好みと一緒なんですけどね。
それにしても、スミピーさんの「太平洋を横断できそうなくらい後悔」という表現は、笑ってしまいました♪
面白いですねぇ、スミピーさん。
その感覚、大好きですよ。
わたしも、「太平洋を横断できそうなくらいの後悔」よくありますよ。
やっぱり食べ物関係で。
ウエストきつくて、ご飯少なめにした夕食の後、おなかすいて、寝る前になってお菓子食べたりとか。
スポーツ選手などが、「世界一の努力をしている」とか、「誰にも負けない練習をしてきた」と言われているのを聞くたびに、「甘いものひとつさえ我慢できないわたしは、なんてツマラナイ人間だろうか」と思います。
クリームパンも、大好き。ジャムパンも、大好き。
好きなものが多くて、誘惑が多くて困っています。
出戻り娘かな (土曜日, 29 1月 2022 13:45)
きなこさん、お元気でしょうか?
ロサンゼルスで介護をしていた山口県出身の103歳のみつこおばあちゃんが、「シャッポ焼き」の話をしていました。帽子のことを「シャッポ」と言っていたことを知る人も少ないかもですね。
そのおばあちゃん、暖かいうちに食べたかったけれど、立ったまま食べるのがお行儀悪かったので、お寺からの長い道のりで家に着くと、シャッポ焼きはとても冷たくなっていたそうです。
そのみつこおばあちゃんも、やっと天国に行けたみたいです。彼女のためにも、今日はこの後大阪で温かい御座候を食べようかなと思っています。
きなこ (土曜日, 29 1月 2022 22:10)
出戻り娘かなさん、こんばんは。
シャッポ焼き、という言葉をご存じなのですね!この言葉、元気さんの父が使っていたので、てっきり山口の方言かと思っていたのですが、方言ではなくて帽子のことを「しゃっぽ」と言っていたのですね。今、はじめて知りました。
おばあさまが、立ったまま食べるのはお行儀が悪い、と思われたその感覚、私もわかります。
昔は、お祭りで買ったイカ焼きもタコ焼きも食べながら歩けなかったし、ペットボトルが出回り始めた時、直飲みするのにもとまどった世代です。
思い起こしてみると、ずいぶん自分の感覚も変わったなあ、と思います。
今の私の生活を私の祖母が見たら、驚くのだろうなあ、と思いました。
出戻り娘かなさん、以前のブログを読んでくださって、コメントをくださって、ありがとうございました♪ うれしかったです。