祖父も父も小学校の先生で、二人とも家の2階に絵の具を広げて絵を描いていました。
我が家の玄関には、父の描いた黄金色に光る棚田の中を小学生が並んで歩く絵がかかっています。
世界で一番好きな絵の一枚です。
残念ながらわたしには絵の才能はないのですが、でも、そんな環境で育ったせいか、油絵の具のにおいと絵を見るのことは大好きです。
高い絵は一枚も持っていませんが、絵葉書や新聞から切り抜いたものなど、好きな絵を家のいろいろなところに飾って眺めています。
キッチンには、行きずりの出店で買った複製画がかかっています。
100円くらいで、なんだかんだごったに並んだ中で見つけたものです。
リトグラフの複製で、イタリアの風景を描いたものです。
アーチ型のトンネルの向こうに、イタリアの町の家々の屋根が並んでいる風景です。
署名はよくわからないけれど、日本名らしいので、きっと日本人の絵描きさんがイタリアを旅されて、その風景をえがかれたのでしょう。
時たま目にとめて眺めながら、ああ、これはイタリアのどこの町なんだろう、なんという名前の町なんだろう、と思います。
きっとわたしは一生この町の名前を知らず、でもこの絵を好きだなあ、と思いながら暮らすのだろうなあ、と思ったりしています。
(写真、ジュリエットさん)(きなこ)
写真をクリックしたら、「きみといた日々」をお聞きいただけます。
https://www.youtube.com/watch?v=Vw3PnWzVSlE
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スミピー (土曜日, 17 3月 2018 17:28)
げんきなこさん、
ブログ更新ありがとうございます。
僕も絵を見るのはすごく好きで、絵を眺めていると心が安らいだり、華やいだり、色づいたり、洗われたり、その絵によって、また見る日によって色んな感情に浸ったりします。
でもきなこさんのようにその絵に描かれている町がどこなんだろう、どんな名前なんだろうとか、その絵を描かれた絵描きさんのことまでは想いを巡らせたことがなかったので、今回のブログを読ませていただき改めてきなこさんの感受性や想像力の豊かさを感じましたし、僕も家に飾ってある絵をもう一度そういった観点で眺めてみると、今も変わらずその景色でいてくれてるだろうか…などとまた違った見方ができ、なんだかワクワク、絵を見る楽しさが増したような気がします。
いやー、でもきっときなこさんはもっともっとその向こうにあるストーリーを想像したり、その町を歩き旅することすらできるんだろうなぁ〜と羨ましくなりました。
素敵なお話ありがとうございました。
きなこ (土曜日, 17 3月 2018 18:23)
スミピーさん
こんにちは♪
コメントをありがとうございました。
スミピーさんのコメントを読ませていただいて、初めて気がついたのですが、わたしは絵を絵本の絵のような感じで見ているのかなあ、と思いました。
絵本ではないので、もちろん文字はないのですが、絵を見ながら、どんな町なんだろう、とか、どんな人が住んでいるのかな、なんて、想像するのがたのしいです。
そういう目で見てみると、わたしが家に飾っている絵も、男の子が一人、石壁に座っている絵だったり、焼き芋売りみたいなリアカーの前で待っている二人の兄弟の絵だったり・・・、いかにも絵本の1ページのような絵ばかりです。
そうなんだなあ、と自分でも初めて気がつき、その小さな発見をちょっと喜んでいます。
スミピーさん、気がつかせてくださって、ありがとうございますね♪