歌を聴いて、その歌が流れていた頃のことを思い出した、という話はよく耳にします。
方言も同じなのですね。
昨日のブログにしゅうじさんがコメントの中に書いてくださっていた『おはようありましたのんた』というなつかしい方言を目にして、新幹線より飛行機よりアポロよりはやく、『あの頃』にワープしました。
人間はまだタイムマシンを作りあげていませんが、私たちは心のうちにタイムマシンを持っているのですね。
私の場合、このタイムマシンは、つらい気持ちになる場所へはほとんど行かないようです。
『星影のワルツ』を聞くと、掘炬燵に入って一緒に歌っていた祖母の隣にワープするし、『世界は二人のために』を聴くと、「お化粧が崩れるけぇ泣いちゃあいけんよ」と美容師さんに諭されていた白無垢姿の泣き虫の叔母の隣に私は立っています。
島に橋がかかるまでは、桟橋の職員さんが、船に乗る新婚カップルのために『世界は二人のために』を流してくれて、見送る私たちは紙テープを投げて見送りました。
いつも思い出の中に暮らしているわけではありませんが、私たちはタイムマシンでワープする場所を、心の奥にいくつも沈ませながら生きているのだなあと思いました。
(絵、安本洋子さん)(きなこ)
♪絵をクリックしたら、「のうた」をお聴きいただけます。
「のうた」は、もちろん、方言の「のうた」のことです。
https://www.youtube.com/watch?v=sKo66bpJ230
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しゅうじ (火曜日, 04 12月 2018 19:03)
わぁ、きなこさんは60年台にワープできるんですね。しかも記憶が言語と結びついていて鮮明!わたしは70年台以降の歌でワープ可能ですが、画像は思い浮かぶも、少し記憶がぼんやりです!ワープといえば未来をよく想像してましたが、年でしょうか、いい思い出のある過去がいいかもですね!
きなこ (火曜日, 04 12月 2018 20:33)
「70年代はワープ可能だけど・・・」、確かにそうですねえ、心の中のタイムマシンって、SFのタイムマシンみたいにどんな時代にも行けるわけじゃなく、なんらか自分の記憶がある場所でないと行けないのですね。もちろん、未来も無理ですね。
・・・初めて気づきました。
ちょっと感動しています。
教えてくださって、ありがとうございました!
しゅうじ (木曜日, 06 12月 2018 12:16)
わっ、誤字訂正!、ありがとうございます。