マンションのに引っ越して間もないパーキンソンの友だちが、
『5階のベランダに、スズメが遊びに来てくれるの。』
と教えてくれました。
最近、スズメ、ツバメがめっきり少なくなった。それは鳥の餌になる昆虫が少なくなったせい。昆虫が少なくなったのは温暖化のせい。その激減は『沈黙の春』の頃以上、という衝撃的な記事を読んで間もなかったので、『5階のベランダにスズメ?』と驚きました。
『うん。スズメが来てくれて、羽を広げて踊ってくれるの。
オフになって体が動かない私を励ましてくれてるのかなあと、うれしくて。』
と話してくれました。
『スズメ踊りっていうけど、スズメの羽ってほんとにキレイなのよ』
友だちのそんな話を、優しくしてくれたおじいさんをスズメのお宿に招いて歌や踊りでもてなした舌切り雀の話も思い出しながら聞いていました。
電話を切ったあと私もすずめ踊りを見たくなって、ネットで検索しました。
なんてタノシイ踊りでしょう!
腰を落として扇子をくるくる返しながら踊る姿は、舞い踊る百、千のスズメそのもの。
人になかなか懐かないと言われている雀ですが、やさしい友だちを励ますために、ほんとにスズメが来てくれたのかもしれないなあと思いました。
(絵、安本洋子さん)(きなこ)
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